シーリング3面接着2面接着とは

こんにちは。
スズモトリフォームの鈴木です。

突然ですが、みなさんシーリングの3面接着って聞いたことありますか?
サイディング目地の打ち替えの際に3面接着ではなく2面接着にしないといけません。
その際に使うものがあります。
ボンドブレイカーというものを使います。
なんとなくちょっと強そうな雰囲気のある名前ですが、外壁塗装工事ではとっても重要なもので、知っておいて損はない専門知識のひとつです。
今回はこのボンドブレーカーについて説明していこうと思います。

ボンドブレイカーとは何か?

ボンドブレーカーというのはシーリング工事の際に使用する材料の事で、セロテープのような形状で、身近な例えとして挙げるなら、マスキングテープに近い質感です。

シーリング工事の工程
先ほど、ボンドブレーカーはシーリング工事で使用する、と書きましたが、ボンドブレーカーの事をお話する前にまずはシーリング工事について簡単にご紹介しましょう。

シーリング

シーリングというのは、外壁塗装業界においてはコーキングと同義で使用され、大きく分けて2つの施工方法があります。
一つは打ち増し、もう一つは打ち替えです。打ち増しはすでにあるシーリングの上にさらにシーリング材を重ねる施工方法で、打ち替えは古くなったシーリングを一旦取り除いてから完全にシーリング材を新しく施工しなおす施工方法です。

今回は打ち増しと打ち替えについての詳細は省きますが、ボンドブレーカーの話をする上で、打ち替えの施工方法が前提となることは記しておきます。さて、前置きが長くなりましたが、ここでシーリング工事のおおよその流れを説明します。

①古いシーリングの撤去
②プライマー塗布
③新しいシーリング材の充填
④ならし
⑤乾燥を待って施工完了

以上の4点がシーリング打ち替え工事の一派的な流れ。では、この4つの工程のどのタイミングでボンドブレーカーを使用するのかというと、②のプライマー塗布の前ないしは後、というのが正解。理由はもちほど説明できればとおもいますが、プライマー塗布の前でも後でも施工としては問題ないのでご安心ください。ただ、一般的にはプライマー塗布の前にボンドブレーカーを施工することが多いでしょう。

ボンドブレーカーを施工後の写真がこちら

緑色のテープがボンドブレイカーになります。

ボンドブレイカーが叶える2面接着

シーリング工事でなぜボンドブレーカーを使用する必要があのる、かということをお話するには『2面接着』と『3面接着』の二つの言葉について説明する必要があります。
まず第一に、シーリングというのは外壁材のボードとボードの継ぎ目(目地)にゴムのような弾性のある材料(シーリング材)を注入することで、ボードとボードをつなぐ接着剤のような役割をしています。
ここで注目すべきなのが2面接着と3面接着。文字から連想はしやすいのですが、2面接着というのは文字通り2つの面がシーリング材と接着している状態、そして3面接着は3つの面がシーリング材と接着している状態のことを指します。

端的に言うと、2面接着の方がシーリングの寿命を延ばすことが出来るといわれてており、ボンドブレーカーを使用することでこの2面接着を実現できるのです。

2面接着と3面接着の違いを図解するとこうなります。

わかりましたでしょうか。
ボンドブレイカーを使うことで、外壁材以外には接着させない状態になります。

ボンドブレイカーの役割

結局のところボンドブレーカーの役割、2面接着の良さは何なのかというと、先程ちらっと出てきましたこちら!
シーリングの寿命を延ばすことが出来るというところです。
実は、シーリングというのは湿度などの環境の変化に応じて多少伸びたり縮んだりしています。その時、ボンドブレーカーなし、つまり3面接着状態だといわゆる“あそび”がないのです。
そのため横も後ろもがちがちに接着されてしまった状態だと、シーリング材が伸び縮みするときに目地割れといわれる劣化症状を引き起こす可能性が高くなってしまうのです。もちろん、ボンドブレーカーを使用すれば100%目地割れしませんということではありませんが、シーリング部分にかかる負荷を軽減させてあげることが出来るのです。

ちなみに、プライマー塗布の順序がボンドブレーカー施工の前でも後でもいい理由もここにあります。ボンドブレーカーを使用するということは、シーリング材が直接建材に触れるのは2面接着の2面分のみ。当然プライマーもこの2面に塗布すればよいということで、実はボンドブレーカー使用時のシーリング工事のプライマー塗布は目地の溝の両サイドにしか塗る必要がないのです。なので、ボンドブレーカーの前でも後でも、プライマーを塗る場所は同じなのでかんえいがないというわけです。

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